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【らくがき】とりさん

続き

アルトくんやリカが育った穴倉では、鶏を飼っていました。
毎朝餌をあげたり、生まれた卵をもらったり。

リカもとりさんの世話をするのが大好きでした。

けれどある時、
ごちそうだと思って大喜びで食べていた唐揚げが、
リカの大好きなとりさんだったことに気付くのです。

リカは大いにショックを受けました。
その声音は、驚くほど元気がありません。


アルトくんも困ってしまいました。



それは、命をくれたものたちへ。
それを育んだ人々へ。

感謝を込めた魔法のことばなのです。

いただきますも、ごちそうさまも、とりさんにはもう届きません。
けれども、それでも、この魔法のことばを唱えることで、
その感謝を、深く深く感じるために。





あれから十年以上経って。

そんな風に怒るリカを見て、
なんとなく、ほほえましい気持ちになるアルトくんなのでした。

tag:夜明けのガリアルド ライヒアルト リカルダ